舵を切るのはあなた自身だ、未完成を楽しむタイニーハウス「Runaway Shanty」
2015年4月25日、LuisとShawnはアメリカ合衆国の南東部で行われたタイニーハウスワークショップに参加した。LuisはWebと紙面どちらも手がけるドイツ出身のデザイナーで、Shawnは植物や動物たちをこよなく愛する樹木医だ。
Luiseは、幸か不幸か、非常に繊細かつ凝り性な性格だ。納得した決断をするのが苦手だが、自身の仕事は楽しんでいる。Shawnも似たようにものごとを熟考する質で、自身のライフスタイルについて考え続け、2012年から少しずつそれの実現へと動きはじめた。
彼らは建築を学んだこともなく、施工経験も全くなかったが「Runaway Shanty」という住まいを、どうにかしてつくると決めていた。内側は未だ製作途中だが、既に牽引できる状態にまでつくりあげた。
この家のオーナーは「Runaway Shanty」を初めて牽引した時の感覚を次のように語っている。
「興奮したよ。警察に何か言われるんじゃないか、どこか壊れてしまうんじゃないか、そういったスリルもあった。説明がとてもむずかしいが、いままでにない自由を感じたよ。」
彼らは2015年5月現在で、コネチカット州の3つの街を訪れている。未完成ながらもライフスタイルの変化を楽しむ姿勢は、端から見ている私たちをうずうずさせる。
時には、好奇心の赴くままに舵を切るのもいいかもしれない。